花伝社のウラ名物

代表平田より、「会社のブログは個人の鬱憤晴らしではない、もっとポップで読者が読んで面白いように」というハードルの高い要求がきている。さらに「オチもつけるように」。そのような洒脱なことはほとんど業務外かと思われるので、力量不足は読者のかたのご寛恕を願うしかない。またスタッフのブログテーマが重く硬質なのは、出している刊行物のテーマ上ある程度はお許しいただきたい。

もっともスタッフが生真面目で堅くるしいのも代表直伝であると言えるかもしれない。花伝社は創立の時から硬派一本である。
詳細は、http://kadensha.net/info_ayumi01.html
花伝社創業時の様子が中村氏により記録されている。代表平田が家でも堅い言葉でしゃべっている、という奥さんの証言もある。ぜひこちらもお読みいただきたい。スタッフから見れば、ガチガチの硬派の代表からこういう要求が出るところが面白い。

というわけで、ブログのポップ度は月々の精進でしかないが、なるべく花伝社ファンサイトにふさわしい内容を考えたい。今日の「事務所だより」は、全国の花伝社ファンの皆様へ、花伝社のウラ名所をご案内することにする。

6月の事務所移転を機に、「自称」若者組4名で「このきれいな状態をいつまでも続けよう」と、掃除リーダーを一週間ずつ持ち回りにすることにした。「おそうじマトちゃん」と呼んでいるマトリョーシカ人形を順番にまわし、机のうえでマトちゃんが微笑んでいたら、その週は掃除とブログの更新を心がける。

ちなみに花伝社スタッフは、社長の平田を筆頭に、編集長柴田ふくめて、私以外の全員がとてもきれい好きだ。デスク・書棚・机まわり、どこを見ても整理整頓されている。乱れているところや汚れているところがまったく無い。皆、自主的に汚れたところは拭き、洗ったりしている。だから掃除担当といっても大変なことは全くない。初心忘るべからず、で、なるべくきれいに使おうという意識の喚起にすぎない。

この事務所に移転することが決まったときに、下見に行った平田がもどってきて、開口一番、「近藤さん、新しい事務所は、トイレが立派なんだよ」と驚いたように言った。立派なトイレとはどのようなものか?? と思っていたら、見てきた佐藤や油井も「トイレがすごい!」と口々に言っているのでびっくりした。

私が初めて新しい事務所に行ったときに、噂のトイレを見てみようと扉を開けて仰天した。天井までありそうな大きな鏡と曇り一つ無い洗面台。奥の扉を開いてまた衝撃を受けた。通常の倍はあろうかとおもわれるスペース。完璧な防音とウッディな内装は都会の喧噪を忘れさせ、まさに「立派」としか表現しようのないトイレだった。

引っ越しも終わり、デスクと本が入ったスペースは多少手狭になったが、事務所らしい雰囲気になった。トイレは相変わらず立派で、ついリラックスしてしまい自分がどこにいるのか忘れてしまいそうだ。ちなみに事務所移転に関して、平田の社内的な感慨は「この新しい事務所だったら油井君のご両親にいつでも来てもらえるねぇ」だった。皆に愛されているが、平田にも愛される油井である。油井君のお母さん、都内にお越しの際にはぜひ花伝社にも(トイレにも、)お寄り下さい……!

というわけで、こんなに立派ではあるが、なかなかスタッフ以外は行かないウラ名所である。表の名物は、むろん、毎月3点、今秋からは4点ペースで次々と刊行される新刊たちだ。表ウラともども、自信を持ってお送りする次第なので乞うご期待。(近藤)