【営業日誌】台湾の書店さんに行ってきました

営業の油井です。9月前半は残暑が厳しく、遅れてきた夏バテがしんどかったです。

このあいだ台湾に行ってきました。なぜ台湾かと言いますと、震災が起こったあと、台湾がいち早く支援をしてくれましたこと(http://www.koryu.or.jp/ez3_contents.nsf/0/6be18444c925ce364925785c00299f24?OpenDocument)をなんとなく覚えていて、これは一度台湾に行ってお礼がしたいなと思っていたのでした。7月に地元にいる先輩と会った時に、「そろそろ台湾から受けた借りを、利子をつけてきっちり返さんといかんのう!」というような話をしたのをきっかけに、3連休を利用して行ってきました。

個人的に行きたかったのは、故宮博物院でもなければ孔子廟でもなく、台湾の書店さんでした。ちょっとまえに、ネットで台湾の書店がすごいという話が盛り上がっていたので、これはぜひとも行かねばと思っていました。台湾の名所も食べ物も堪能しましたが、書店さんに行ったときが一番楽しくしていたような気がします。

台湾で有名な書店、誠品書店敦南店さんに行ってきました。

台湾に到着してホテルにチェックインしたあと、地下鉄を乗り継いで、誠品書店さんへ向かいました。
入り口はこんな感じです。
中に入って、一階はバッグや靴などが売っているスペースがあり、2階に書店スペースが設けられていました。
階段で2階に上がると、なんと『謎解きはディナーのあとで』の大きな看板が。台湾でもしっかり売っているみたいです。

坪数は700〜800坪ぐらいで(もうすこし小さいかもしれません)、縦長のお店でした。お客さんもけっこう入っていて、にぎやかでした。年齢層は20代から30代ぐらいが多かったように思います。本をメインにしていますが、雑貨やDVDなどもコーナーを設けて売っていました。木目調の棚を使用していて、落ち着いた雰囲気のお店づくりを意識しているようでした。テキパキと仕事をしている店員さんは、普段着のうえにエプロンという格好で、制服のようなものはないかもしれません。

中に入ってすぐのところに、我々の「未来ちゃん」がお出迎え。しかもタワー積みです。ありがとうございます。日本の書店さんで売っているものと同じでした。売れてると良いですね。

まず入って左側にある雑誌コーナーに行ってみました。

真ん中に雑誌の最新号平積みのコーナー、壁際に面陳差しというような形でした。雑誌の大部分はシュリンクされていて、読めないのが多かったです。平積みならば、一冊が立ち読み用で他は購入用といったところです。日本では雑誌をシュリンクすることはあまりないので新鮮に見えました。日本で売られているファッション誌がけっこうあり、そのなかで台湾語に訳されている雑誌がいくつか。台湾のひとは日本のファッション誌を参考にしていて、服を選んでいるのかもしれませんね。そういえば台湾にもユニクロがあるのですが、日本よりも高く(日本から輸入しているので)、しかしそこそこのブランドとして位置づけられているようでした。
ちょっとびっくりしたのが、座り読みしているひとの多さ。そこかしこで座って本を読んでいたので、座り読みがスタンダードなのでしょうか。


さて、本番です(個人的に)。書籍です。
書籍のコーナーは雑誌コーナーと一緒で中央に平積みコーナー、壁際に棚&多少の平台スペース。



棚を見てみると、書籍はだいたいペーパーバックのものが多く、価格も安め。日本のようにしっかりと製本することはないようです(例外はありました)。そしてそのペーパーバックにシュリンクをかけてあるものが多く、棚に差してある本にもシュリンクがかかっていました。台湾のひとは中身を見ることができない本を、どういう基準で本を買うのでしょうか。気になるところです。
さて、平台では外国や日本の翻訳本が多く見かけました。

ガルシア・マルケスの『百年の孤独』があったのですが、なぜか新潮文庫で、中身は台湾語でした。表紙のおじさん、眠そうです。

このお方も眠そうです。

大前さん! 柳井さん!

萌、はじまってました!
ほかには村上春樹さんの『1Q84』や松尾芭蕉の『奥の細道』といった古典もありました。

それだけではなく、台湾の本も平積みされていて、中国の劉暁波さんの本が置いてあったり(小社でも劉暁波さんの本を出しています)
台湾の作家さんをしっかりプッシュしているようでした。

棚のほうは、ジャンルが充実していて把握できないぐらいで、どのジャンルにも対応しているようでした。
そのなかでライトノベルの棚があって、台湾でも確立されたものなのだなぁと、しみじみ。

誠品書店さんの感想は以上です。つい日本の本を中心に紹介してしまいましたが、中国語で書かれた本のほうが数が多いです。ただ、それが中国から入ってきたものなのか、台湾自国から発信されているものかは区別がつきませんでした。あと、大部分の商品にシュリンクがかかっていたことや座り読みしていることには驚きましたが、日本と違った感覚だったので面白かったです。ここには紹介できませんでしたが、誠品書店さんとは違う書店さんを2店ほどまわって、その品揃えを堪能したのでした。長々とお付きあい、ありがとうございました。ここで書くネタがなくなったら、また台湾の話を書くかもしれません。