まだまだ続く、『宗教と政治の転轍点』ブレイク!

4月に発売した宗教社会学者・塚田穂高先生の『宗教と政治の転轍点』は、朝日新聞書評に取り上げられるなどこれまで各方面で話題を呼んできましたが、またここにきて新たな反響が生まれています。

ニュースとオピニオンのサイト「ハーバービジネスオンライン」にて、特別企画として記事がアップされています。
http://hbol.jp/49006

内容はこのサイトで連載をされている菅野完さんと塚田先生の対談で、「宗教と政治の交わるところ」というテーマのもと、「なぜ宗教と政治は惹かれ合うのか」が大いに語られています。
もちろん、議論のベースにあるのは『宗教と政治の転轍点』で、この本の投げかけた問題提起に菅野さんがビビッドに反応されている様子が伝わってきます。

宗教と政治――日々の生活で触れる「行政」ではなく、「政治」ということで考えた時、私たちにとって選挙がほぼ唯一の政治との接点のように思いますが、この接点に実は大きく関わっているのが「宗教」ではないでしょうか。
つまり、「宗教と政治」は、私たちが政治を考えるときに避けて通れないテーマであり、その影響力抜きに政治を語ることはできないとすら思います。
しかし、「宗教と政治」にはタブーのようなものがいつも付きまとっています。
それは何かとやっかいなことになるから……という現実的な意味での敬遠から、究極は「心の問題」であり、他人がとやかく言うことではないという原則論に行き当たってしまうから、ということもあるかもしれません。

こうして私たちが「宗教と政治」を真正面から考えることを敬遠するうちに、政治の世界で宗教がどれほどの存在感を持つようになっているのか――お二人の対談を読むと、この当たり前の想像力すら、私たちが持てなくなっていることに気付かされます。
もちろん、信仰の自由や個々人の思想信条は何をおいても守られなければならないものです。
しかしそのことと、政治に対して宗教がどのような現実的インパクトを与えているかを検分することは切り離して考えるべきだし、そこには往々にして注視すべき事柄が存在するように思います。

「ハーバービジネスオンライン」の「宗教と政治の交わるところ」は続きがあるようで、ここからがよりディープなお話になるとのこと、私もドキドキして次回記事を待ちたいと思います。
この記事のアップから、また『宗教と政治の転轍点』の動きは良くなっています。
本当にこの本は、学問的到達点として括目すべき内容であるだけでなく、私たちの社会のかたちを考えるうえで、避けて通れないものだと改めて感じます。
Amazonなどでは「一時的品切れ」になっているようですが、在庫はまだまだありますので、読んでみたいという方はお近くの書店様などにお問い合わせください。

(佐藤)