【新刊案内】クシンスキー著・小高利根子訳『K 消えた娘を追って』

10月の新刊の御案内です!

ベルナルド・クシンスキー 著 
小高利根子 訳
K 消えた娘を追って

ある日突然姿を消した娘を捜す父親Kの物語。
Kはユダヤポーランド人で、ブラジルに移住する前に祖国で反政府活動のため投獄された経験を持つ。
父親の苦悩と真相解明を求める姿、失踪者家族たちの訴え、娘や婿の手紙、軍部側の動き……
そしてなんらかの形で事件に関わった人々の思いが、まるでひとつの合唱のように響き合い、少しずつ全貌が明らかになる。


来年のオリンピックでさらに話題になるであろう国、ブラジル
30年前までは、軍事政権が支配をしていました(1964-85年)。
この21年間に、400名以上の人
殺害されたり・行方不明となったことが明らかになっています。
ルセフ現大統領も3年間投獄され、拷問を受けた被害者です。


行方不明のうちの一人、アナ・クシンスキー

とても綺麗な方ですね!
サン・パウロ大学に勤務していた彼女はある日突然姿を消してしまいます。
(当時、日本のアムネスティーでも支援活動が行われたそうです。)
少しずつ明らかになる真実、そして家族をつなぐヒストリー……。



アナの父をモデルとし、彼女の兄であるジャーナリストの
ベルナルド・クシンスキー氏が小説を執筆しました。
重いテーマを扱った一作ではありますが、小説としての評価も高く、
2015年ダブリン国際文学賞にもノミネートされました。




数々の翻訳作品を手掛けた小高利根子様に、
なめらかな日本語に訳していただきました。
ぜひ多くの方にお読みいただきたいです。おすすめです。

K  消えた娘を追って

K 消えた娘を追って