【5月新刊案内】100年前からの警告――福島原発事故と朝河貫一

2012年に発表された東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)の報告書には、黒川清委員長の手により次の一文が記されています。

「100年ほど前に、ある警告が福島が生んだ偉人、朝河貫一によってなされていた。朝河は、日露戦争に勝利した後の日本国家のありように警鐘を鳴らす書『日本の禍機』を著し、日露戦争以後に「変われなかった」日本が進んで行くであろう道を、正確に予測していた。」(「はじめに」より)


朝河貫一の「100年前からの警告」を詳細に解説した新刊のご紹介です。
武田徹・梅田秀男・佐藤博幸著
『100年前からの警告――福島原発事故と朝河貫一』

福島出身の歴史学者・朝河貫一は、封建制研究の世界的権威で、日本人として初めてイェール大学の教授になった明治〜昭和にかけて活躍した人物です。
ルーズベルト大統領の天皇宛親電の草稿を書くなど、日米開戦の回避に奔走し、3・11への警句ともとれる卓越した歴史観と世界観は、今改めて注目されています。
事故後3年、報告書から2年経つ今も、抜本的解決はなされていません。10年来朝河貫一の研究を進め、自身も原発事故被災者である著者陣が、朝河の著作について初出の資料も含め詳しく解説します。生い立ちなども含め朝河を知らない人にも分かりやすい内容で、知られざる巨人・朝河貫一の入門書としても最適な一冊です。

各紙で大きく紹介されています!!!


福島民報新聞(5月21日)


朝日新聞福島版(5月21日)


福島民友新聞(5月22日)

帯には、黒川委員長の推薦文
「朝河貫一の警鐘を受けとめていれば、福島原発事故は起こらなかった」
が記されています。今だからこそ、全国の多くの方々に読んでいただきたい一冊です。